2016年1月18日月曜日

さる山を改修して良い申年に (平成28年1月)

2016年申年の始まりです。
ヒトもサルだと言うことを謙虚にかみしめる一年にしたいと思います。
ヒトだけが他の生き物とは異なる次元にいるような錯覚の中で
未来を見ようとしているように感じてなりません。
数を数えられない動物たちが調和を保てて、
数を数える理屈をこねるヒトが調和を保てません。
よい一年になるといいですね。

旭山的には、とりあえず一年流れてしまったさる山リフォームを
今年こそ実現させよい申年にしたいと思います。
安全と食べることを保証した中で、
よりニホンザルらしい暮らしの実現をコンセプトに頑張ります。

この手紙を書いている時点でペンギンの散歩は始まっていません。
遅い年には年末ギリギリなんてこともあったのですが、
今年は雪が降っては溶け降っては溶けを繰り返しています。
常に残雪のような状態です。
中途半端でよくない状況が続いています。
動物舎の放飼場もグチャグチャガタガタになってしまいます。
特に初めての冬を迎えているキリンのユイには気を使います。
ベタ雪は体温も奪うし…。

そんな中年内最後の動物の引っ越しが無事に終わりました。
雌一羽になっていたダチョウ舎に
山口の秋吉台から雄が来園しペアーとなりました。
また総合動物舎で一羽での暮らしが続いていたエミューが
愛媛のとべ動物園に旅立ちました。
エミュー舎建て替えの余力、計画はなく、
本来は群れで生活する鳥なので
とべ動物園で元気に過ごすことを願っています。

でもエミューを最後にオーストラリアの生き物はいなくなってしまいました。
オーストラリアと言えば有袋類ですが、旭山にも有袋類がいたことを知っていますか?
僕が旭山に入ったころには、ウォンバット、ベネットアカクビワラビー、フクロギツネがいました。
動物園は短時間に気軽に地球一周ができる場所だと思っていますが、
オーストラリア大陸にはいけなくなってしまいました。
ちょっと残念ではあります。