2014年6月30日月曜日

タンチョウに続く繁殖は何でしょう? (平成26年6月)

無事に今年度の開園を迎えることができました。
ゴールデンウィークも好天に恵まれたくさんの来園者がありました。
きりん舎かば館も人気でした。

カバの百吉は午前中は屋外の放飼場です。
まだまだ成長期なので十分な日光浴も必要です。
ひなたぼっこをして、昼から室内の放飼場に移動します。
すぐにプールで遊び始めるかと思いきや…お昼寝です。
2時半頃まで、爆睡します。
そしていよいよ遊び始めます。
それにしても水中を動き回る百吉は
いつまでみていても飽きることがありません。
閉園後は寝室でたくさん食べて…また寝ます。
それにしてもメキメキ大きくたくましくなっていきます。
これほど全身の筋肉を使っているカバはいないでしょうから、
大人になったらどんなマッチョになるのでしょうか?
ゴンは日本で3本指に入る大きさでしたが、
百吉はどんな3本指になるのでしょうか?
今から成長が楽しみです。
もし昨年来た人が見たらびっくりな大きさになっていますが、
まだまだ子供顔の百吉です。
ぜひ成長を一緒に見守ってくださいね。

さて今年は私たちも楽しみがいっぱいありそうです。
繁殖です。
ニホンザルに始まりシンリンオオカミ、そしてタンチョウ、
タンチョウは過去2回卵の孵化までは成功しているのですが、
孵化後数日で死亡しています。
今のシロフクロウの展示施設での出来事でした。
雛の翼や足の末端がただれて壊死してしまい衰弱で死亡していました。
ネズミやシデムシ、栄養性の原因さまざま考えて対策をしたのですが
2年目も同じ結果でした。

新しい施設では外部からネズミなどが侵入できない構造として
繁殖を計ってきたのですが、無精卵が続きました。
いよいよ今年は1卵の有精卵が確認でき、皆密かに期待していました。
昔はなかった監視カメラも設置しました。
待望の雛が孵化しました。
雌が大事に脇の下あたりで抱いています。
問題はなさそうですが念のためにと担当者と獣医で
雛の体のチェックをしました…
なんと翼の指の先端がただれているではありませんか!

ビデオをチェックすると雌親が執拗なまでに雛の羽繕いをしています。
過去も疑ったのですがまさかと考えていました。
すぐに雌親を隔離して雄親に雛を託しました。
タンチョウは雄雌共同で育雛するので
雄も見事に雛の口元に餌を運び常に雛から目を離しません。
数日が経過し雛の翼には新たに羽毛が生えそろいました。
やはり雌親の過剰な毛繕いが原因だったようです。
雛も日中は活発に活動するので、日中は雌親も一緒にしています。
雌親に抱かれて寝てしまうと危険なので
夜間から朝にかけては隔離しています。
雌親もこのパターンになれてきました。
愛情がとても深いのですが、
雌親にこれはダメだよと教え込むのは難しいことです。
もう少し大きくなれば一日中3羽で生活できるようになるでしょう。

さてタンチョウの次は…楽しみは続きます。